兄への思い

第二章 各地訪問

ソラの港編

翌日、ウエルトへと上陸したホームズ一行ではあったが、まだ朝食を取っておらず、いったん進軍を中止してソラの港で朝食を取る事にした。そして取り終わった後サーシャは一足早く外に出たのだが、そこでゼノとカトリが両親について話しているのを見て、その話が終わったのを見計らって2人に話し掛けた。
「ゼノさん、カトリちゃん。何を話してたの?」
「あ、サーシャちゃん。両親の話をしてたの。私もゼノも両親を失って、探しに行かないって言う事なの。」
「僕の両親は自分を捨てていったから、それを恨んでたんだけど、カトリの話を聞くうちにそれは間違いだと分かったから、僕もぜひ探せたら探したいという気持ちになったんだ。」
「ところで、サーシャちゃんの両親はどうしてるの?」
そう聞かれたサーシャは胸が痛んだが、思い切って全て話すことにした。
「お母様は無事だけど、お父様は戦争で行方不明になってるの。そのせいで私まで危険な目にあったわ。」
それを聞いたゼノとカトリは、リュナンから聞いた話を思い出していた。
「リュナン様からも聞いたけど、もしかしてあの戦争の事なのか?」
「ええ、半年前にお父様がバルト戦役で帝国軍に負けて行方不明になってから、それによって国王不在になったのを良いことにコッダと言う宰相に実権を握られてしまって、お母様を幽閉されてしまい私はケイトともに逃げざるを得なくなったの。それでヴェルジェへ向かおうとしたんだけどコッダの軍に追いつかれそうになったわ。でもここでリュナン様に助けられたの。それ以降は安心できたけどね。」
「お互い様なのね・・。」
「カトリちゃんもゼノさんも苦労してたのね。」
「ええ、私も早く両親を見つけたいわ・・。」
この会話で、サーシャは父に会いたいという気持ちをさらに強めていくことになる。

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