その2 ヴェルジェ編
朝食を食べ終えたホームズは、とりあえずウエルト各地を訪問することにし、まずはエステルの案内でヴェルジェへ向かうことにした。
その道中、サーシャはゼノとカトリから聞いた親の話について、ホームズはどう思っているのかを考えていた。その答えはグラムの森で分かることになる。
そしてヴェルジェに到着したホームズ一行であったが、ここで緊急事態が発生し、すぐに引き返すことになる。
その緊急事態とは、山賊がトーラス村を再び襲い始めたというのだ。そしてこれをウエルト王宮のマーロン伯に伝えてほしい、とトーラス村から逃げてきた住人が伝えてきたのだ。
ただ、今は残った住人たちが踏ん張っており、ホームズたちが直接行く必要はまだないとのことであった。そこでホームズたちは即座にウエルト王宮へ出発することとなった。このときアーキス、クライスは遅れて出発したが、お咎めはなかった。ただエステルは相当怒ってアーキスに怒鳴りつけたという。おそらくはアーキスに「ラフィンがいない間は俺がその代わりをしてやる」と言われたことへの反発もあるのだろう。エステルはあくまでラフィン一筋なのだ。ただ2人とも、その横でクライスが顔を赤くしていたことには気づかなかった。
ソラの港へ引き返す最中サーシャは、シゲンが話していたホームズの両親の話を思い出し、カトリに尋ねた。
「カトリちゃん、ちょっといい?」
「なあに、サーシャちゃん。」
「前話した親の話のことだけど、このことをホームズに言っても大丈夫かしら。」
そうカトリに尋ねたわけは、ホームズに自分が親を探していることを言っても良いか迷っていたからである。
「うーん、私には分からないわ。でも、前サーシャちゃんも聞いたでしょう?ホームズの父親のこと。だからあまりいい答えは期待できないと思うわ。」
この一言で、ホームズに直接聞くことは辞めようとサーシャは決心した。
「分かったわ、カトリちゃん。」
そういってサーシャは考え込んだ。
(やっぱりだめかしらね・・。ホームズの性格を考えたら。)
そしてホームズ一行はいよいよウエルト王宮へ向かうことになる。